窓辺の月影は淡い色をした君を似せ


静かに擦れ行く記憶に磨きを与えた


花火の火傷の跡などとうに消えたはずなのに




慈しんだ雨音すら去ったこの部屋で


些細な笑顔や刹那に掠めた希望を抱き


夜を迎える情景の中で「悲しむ理由など何もない」と


頬を伝う温もりと喉を伝う嗚咽を歌った




―最後の言葉は、君が還える海にそっと流すよ